仕事部屋が寒いので暖房器具を買おうと思い、電車で出かけた。
僕の座席の向かいには、ベビーカーに乗った2才くらいの女の子がいた。
お母さんは子育てで疲れているのか目を閉じていた。
その女の子は僕の姪と同じくらいの年なので、なんだか可愛く見えて、
僕はほかの乗客の目を盗んでその子に微笑みかけたり、
ヘン顔をしてみたり、小さく手を振ってみたり、その子を笑わせようと
あれこれしてみた。
すると、女の子は僕の方をじっと見て、
(よし、笑え!)
やがて眉間にシワをよせ…、
(え、なんで…?泣くの?)
そして大きな声で、
「そんなの、い・ら・な・い・よ!」と僕に向かって怒鳴ってきた…。
(えーー!!なんでなん?!)
お母さんはびっくりして僕の方を見る。
(べ、別になんにもしてねーよ!!)
「そんなのいらないよ!」とまたその子。
(なんにも与えてねーよ!!しいて言えば幸せくらいだろ!!なんじゃクソガキ!!)
僕は次の駅で電車を降りて、車両を変えた…。
◯